エナジックスポーツ高等学院野球部は、創部わずか3年でセンバツ高校野球大会に初出場初戦勝利で話題になりました。
ただカタカナ校名や通信制という特徴から「なんか怪しい」という声がある一方で、ノーサイン野球という独自の戦術で結果を残し、注目を集めています。
そこでこの記事では、
エナジックスポーツ高等学院の評判は微妙?高校野球部がいきなり甲子園で活躍!
と題して、批判と称賛の両方を受けるこの学校の実態と、甲子園で快進撃を続ける理由を詳しく解説します。
エナジックスポーツ高等学院の評判や批判は?

ただいきなり全国的に有名になったエナジックスポーツ高等学校に対して疑問の声もあがっています。
カタカナ校名と企業グループとの関係性
エナジックスポーツ高校に対する批判の一つは、カタカナ校名と企業の関連性です。
「エナジック」は還元水の生成装置やウコンのサプリメントなどを販売する企業グループの名前です。

そのため「企業の宣伝っぽくてモヤモヤする」という声もあります。
また、ユニフォームの胸部に企業ロゴが掲示されていることから、高校野球の商業化を懸念する意見も見られます。
開校わずか4年で甲子園出場への疑問の声
また創部からわずか3年で甲子園出場を果たしたスピードにも疑問の声があります。
- 「お金の力で強くなっただけではないか」
- 「通信制の学校が甲子園って違和感がある」
といった批判もSNSなどで見られます。
急成長の裏には企業の資金力があるのではないかという見方もあります。
そのため、伝統校や公立校を応援する層からは「なんとなく怪しい」という印象を持たれることもあります。
ですが実際のところはどうなのでしょうか?
エナジックスポーツ高等学院とは?その特徴と背景

エナジックスポーツ高等学校は一体どのような学校なのでしょうか?
通信制から全日制へ
エナジックスポーツ高等学院は、2021年に沖縄県名護市に開校した比較的新しい学校です。

当初は通信制のサポート校として始まり、2024年に全日制課程も併設されました。
廃校になった久志小学校の跡地を利用し、エナジックグループの大城博成さんが理事長を務めています。
山と海に囲まれた小さな集落の中にあり、那覇市内からは車で約1時間の場所に位置しています。
「世界へ翔く、トップアスリートの育成」

この学校は「世界へ翔く、トップアスリートの育成」をスローガンに掲げています。
文武ともに力強く、国際性豊かなグローバル人材の育成を教育理念としており、英語力とICTスキルといった実践力を身につけるカリキュラムを編成しています。
現在は野球部とゴルフ部が強化指定競技として活動しており、全国から有望な選手が集まっています。
実際のエナジックスポーツ高等学院の教育環境

エナジックスポーツ高等学校ではどのような高校生活を送ることができるのでしょうか?
充実した施設環境と寮生活
実際のエナジックスポーツ高校の環境は非常に充実しています。
全寮制で、寮は「ビジネスホテルみたいにきれい」と選手たちが口をそろえるほど快適です。
食堂では1日4000キロカロリーを摂取できるように設計された食事が提供され、米は400グラム前後食べられるよう計量器が置かれています。
校内にはアスレチックジムや室内練習場も完備されており、週1回のピラティスも導入されています。
文武両道を実現するカリキュラム
学校生活は午前中に英語や数学などの普通科目、午後は体育やスポーツに関する授業という構成です。
「野球ばかりしているのでは」という批判に対して、神谷嘉宗監督は
「うちは相当勉強している」
と反論しています。
スポーツだけでなく資格取得にも力を入れており、「文武両道」を重視する教育方針が実践されています。
神谷嘉宗監督とノーサイン野球

甲子園での快進撃のヒミツは何でしょうか?
エナジックスポーツ高等学校の野球部監督・神谷嘉宗さんの哲学が影響しているようです。
神谷嘉宗監督の指導哲学
野球部を率いる神谷嘉宗監督は、かつて浦添商と美里工を甲子園に導いた名将です。
「失敗しても構わない。やればやるほど成長する」
という指導哲学を持ち、選手の自主性と考える力を育てることを大切にしています。
丸刈り強制なしなど、旧来の高校野球の常識にとらわれない指導スタイルも特徴的です。
ノーサイン野球は自主性を重視
エナジックスポーツの野球部は「ノーサイン野球」という独自のスタイルを実践しています。
これは選手たち自身がその場の状況を判断してプレーを決めるため、自由な発想と判断力が求められます。
「決められた通りに動くのではなく、自分で考えて決める」という選手主体のスタイルが、個性を最大限に引き出す原動力となっています。
実際に、センバツ1回戦での勝利した際、監督からのサインはなく、選手同士のアイコンタクトのみでした。
1番打者のイーマン琉海選手は
「監督がサインを出すと、ワンテンポ遅れる。
自分たちで組み立てれば(間がなくなって)相手のスキを突いたりもできる。
試合の流れも読めるようになった」
と胸を張っています。
【まとめ】エナジックスポーツ高等学院の新たな可能性
エナジックスポーツ高校は、丸刈り強制なしやノーサイン野球など、型にはまらない自由な校風で高校野球に新風を吹き込んでいます。
「選手が自主的に考える」という方針は、軍隊式の旧来の高校野球とは一線を画していて、
若い世代からは「こういう自由な学校、いいんじゃない?」という支持の声も多く集まっています。
批判もあれば称賛もある中で、教育・スポーツの新しい形として注目を集めています。
